パンフレットをデザインするとは?
NPO法人を紹介するパンフレットのデザインを担当させていただきました!
自分自身もお世話になっている団体です。私は、12ページもの紙ものをデザインした経験はありません。
そんな私に依頼すること自体に、「未経験者」や「障害者」も自分の力を発揮できるよう、実務まで含めた教育の機会を与えてくれるこの団体のあり方が現れています。
どのようなものにすれば、ここの活動の価値がわかりやすく伝わるだろう?
NPOの担当の方たちと打ち合わせをして、ラフ案を出し、修正し…と、デザインは何度も変わりました。やりとりを通じて、双方の考えが深まり、デザインに反映されていく過程がとてもエキサイティングでした!
活動に対する理解も、その過程で深まっていきました。クライアントの事業の核まで掘り下げて考えることの重要さを肌で感じながらの作業でした。
記録をかねて、このデザイニングの過程と留意点とともに、完成したパンフレットを紹介したいと思います。
キーワードは「ワクワク」
担当者の方が重視したのは、
「ワクワクするものにしたい」
ということでした。
「まじめ」というイメージのつよいNPO法人。
こちらももちろんまじめです!
でも、それで面白みに欠けると思われたくないですよね。まじめに楽しく生きるために試行錯誤している。そのワクワクのエネルギーが大きな価値になっている団体です。
最初は、手書きのイラストで例えばこのサイトのように、利用者の様子などをイラストで分かりやすく伝えられるといいなと思っていました。
でも、何度も考えていくうちに、様々な人々が生きる社会の中で、悩み、苦しみ、そしてCRAと出会って生き生きと活動し、楽しみ・・・という大きな視点を表現するために、棒人間を選びました。
表情のわからない棒人間ですが、それでも感情も人となりも表現できるのです。たくさん集まればその多様性も。
自分としては、棒人間は今までにない驚きの展開でしたが、今回のお仕事では最適だったと思っています。
イラスト表現の可能性が広がった気がしました。
各ページの紹介
表紙
パンフレットはまず目に止めて、手にとってもらうことが大事です。公共施設に置かれる紙類は青や緑などの安定を感じさせるカラーが多く使われる傾向があります。その中で目を引くように、あえて赤を使いました。また、パンフレットスタンドに配架された際、文字が前面の印刷物で隠れないよう上部に配置しました。
「助けてあげる」んじゃない、自分で自分の「不自由を楽しむ」人生を送るための手助けをするだけなんだよ、という意味も込めて、攻めた表紙に。
「不自由を楽しめ」のコピーは、「不自由を楽しむ」シチュエーションである迷路になっています。
目的とクレド
NPO法人の目的とクレドを伝えるページは、京都をメインの活動場所としているNPOなので、京都の名所を盛り込んた見開きイラストになっています。いろんな人が、いろんな生活を営み、いろんな場で活躍している。障害者への支援も行なっている団体として大切にしているダイバーシティ社会のビジョンを表しています。
各事業
活動が一方通行で終わるものではなく、個人に貢献し、その個人が社会に貢献し、別の個人へ…という好循環を回すことを図解で示しました。
具体的な事業内容は、事業ごとの色分けとアイコンで分かりやすく。
団体概要・沿革
沿革は、みんながここへ集まってきて、活動が活発化していく様子を表しています。
応援のカタチ・賛助会員募集
NPOは皆さんの支援で成り立っています。応援する方法は、お金を出すだけではなく、いろいろあるということを、かるた形式で表現しました。
棒人間大集合!
このパンフレットには、のべ253人の棒人間が出てきます。実は、ボツになったものもあるので、もっと作っています。
労力はかかりましたが、伝えるべきことを伝えられたならうれしいです。
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